電気代やガス代の負担が重くなる冬に向けて、イギリスでは低所得世帯などを対象にした光熱費支援制度が設けられています。
この制度は「Warm Home Discount Scheme」と呼ばれ、対象となる世帯の電気料金から150ポンドが直接差し引かれる仕組みです。日本円では、為替レートにもよりますが約3万円前後に相当します。
2025年度分の受付はすでに終了していますが、英国政府の案内では、次回分は2026年10月に再開予定とされています。

現金給付ではなく、電気料金の割引
Warm Home Discountは、対象者の銀行口座へ現金が振り込まれる制度ではありません。
支援額である150ポンドは、原則として契約している電力会社を通じて、電気料金の請求額から直接差し引かれます。対象条件を満たした場合でも、手元に現金が支給されるわけではない点には注意が必要です。
たとえば、冬の電気料金が250ポンドだった場合、150ポンドの割引が適用されると、実際の負担は100ポンドまで下がることになります。
対象となるのはどのような世帯?
対象者の判断基準は、住んでいる地域によって一部異なります。
イングランドとウェールズでは、年金クレジットの保証クレジットを受給している世帯のほか、一定の低所得世帯が対象となる可能性があります。
スコットランドでも年金クレジット受給世帯や低所得世帯が対象になりますが、低所得世帯については、電力会社ごとの条件を満たす必要がある場合があります。なお、この制度は北アイルランドでは利用できません。
多くの対象者は自動で割引される
対象となる世帯のうち、多くのケースでは、必要な情報照合をもとに電力会社が自動的に割引を適用します。
ただし、居住地域や受給している制度、電力契約の状況によっては、自分で確認や手続きを行わなければならない場合があります。特にスコットランドの低所得世帯は、契約している電力会社へ問い合わせが必要になることがあります。
また、ガスと電気を同じ会社で契約している場合には、条件次第でガス料金に割引を充てられることもあります。

2026年から2031年まで継続する見込み
Warm Home Discountは、2026年から2027年の冬を起点として、2030年から2031年の冬まで続く制度として整備が進められています。
英国政府の資料では、低所得世帯や燃料貧困のリスクがある世帯への支援を目的に、5年間継続する方針が示されています。
ただし、対象条件や具体的な手続きは年度ごとに変更される可能性があるため、申請を検討する場合は英国政府や契約中の電力会社の案内を必ず確認してください。
日本在住者は利用できる?
Warm Home Discountは、イギリス国内で電力契約をしている対象世帯向けの制度です。
そのため、日本に住んでいる人が日本国内の電気料金支援として申請できる制度ではありません。英国に居住しており、対象地域・所得要件・電力契約などの条件を満たす場合に利用できる可能性があります。
まとめ
Warm Home Discountは、低所得世帯などの冬場のエネルギー負担を軽減するため、電気料金から150ポンドを直接差し引く英国の支援制度です。
- 支援額は150ポンド
- 現金給付ではなく電気料金の値引き
- 次回分は2026年10月に再開予定
- 多くの対象者は自動適用となる可能性あり
- スコットランドでは個別申請が必要な場合あり
- 制度は2030年から2031年の冬まで継続予定
制度の対象かどうかや手続きの要否は、毎年度の公式案内と電力会社の情報を確認するようにしましょう。


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