自治体や商店街、企業のキャンペーンなどで発行される「商品券」には、大きく分けてデジタル商品券と紙の商品券があります。最近ではスマートフォンを使って決済するデジタル商品券が増えていますが、従来どおり紙の商品券も根強い人気があります。
では、実際のところ、デジタル商品券と紙の商品券はどちらがお得なのでしょうか。結論から言えば、「金額面だけでなく、使いやすさ・対象店舗・管理のしやすさまで含めて判断すること」が大切です。本記事では、それぞれの特徴やメリット・デメリットを比較しながら、どちらを選ぶべきかを解説します。
デジタル商品券とは
デジタル商品券とは、スマートフォンや専用アプリ、QRコードなどを使って利用する電子型の商品券です。購入後、アプリ上に残高が表示され、対象店舗で会計時にスマートフォンを提示して決済します。
自治体のプレミアム商品券事業でも、近年はデジタル方式が導入されるケースが増えています。たとえば、1万円で1万2,000円分使えるようなプレミアム付き商品券の場合、その利用額がアプリ内に付与される形です。
紙を持ち歩く必要がなく、スマートフォンだけで使える点が大きな特徴です。
紙の商品券とは
紙の商品券は、昔からある冊子型やチケット型の商品券です。1枚500円、1枚1,000円などの券面があり、対象店舗で現金の代わりに提示して使います。
商店街の商品券、自治体のプレミアム商品券、百貨店の商品券、ギフト券など、紙の商品券にはさまざまな種類があります。スマートフォン操作が不要で、誰でも直感的に使いやすい点が特徴です。
高齢者やスマートフォンに不慣れな方でも利用しやすく、家族間で渡しやすいという利点もあります。
金額面ではどちらがお得か
まず、最も気になるのは「どちらの方が金額的に得なのか」という点です。
自治体などが発行するプレミアム付き商品券の場合、デジタル商品券と紙の商品券でプレミアム率が同じこともあれば、デジタル版の方が優遇されることもあります。たとえば、紙の商品券は20%上乗せ、デジタル商品券は30%上乗せというように、デジタル利用を促進するために差が付けられる場合があります。
この場合、単純な還元率だけを見ると、デジタル商品券の方がお得です。
一方で、紙の商品券の方が対象者の幅が広く、申込しやすい場合もあります。デジタル商品券はアプリ登録や本人確認、スマートフォン操作が必要になるため、使いこなせないとせっかくのプレミアム分を活用しきれない可能性があります。
つまり、金額面だけで見ればデジタル商品券が有利なケースはありますが、実際に使い切れるかどうかも重要です。
デジタル商品券のメリット
デジタル商品券の大きなメリットは、残高管理がしやすいことです。アプリ上で利用履歴や残高を確認できるため、「あといくら残っているのか」が一目で分かります。
紙の商品券の場合、財布の中に入れたまま忘れてしまったり、何枚残っているのか分からなくなったりすることがあります。その点、デジタル商品券はスマートフォンで確認できるため、管理がしやすいです。
また、1円単位で使える場合があることもメリットです。紙の商品券では、500円券や1,000円券単位で使うことが多く、お釣りが出ないケースもあります。たとえば980円の買い物に1,000円券を使っても、20円分が戻らない場合があります。
デジタル商品券なら、利用額ぴったりで支払えることが多いため、無駄なく使いやすいです。
さらに、紛失リスクが比較的低い点も魅力です。紙の商品券は落としたり、誤って捨てたりすると戻ってこない可能性があります。デジタル商品券はアカウント管理されている場合が多く、スマートフォンを機種変更しても引き継げることがあります。
デジタル商品券のデメリット
一方で、デジタル商品券には注意点もあります。
まず、スマートフォンが必要です。アプリのインストール、会員登録、ログイン、QRコード決済などに慣れていない方にとっては、利用のハードルが高く感じられるかもしれません。
また、スマートフォンの充電が切れていると使えない可能性があります。紙の商品券であれば財布に入っていれば使えますが、デジタル商品券は端末や通信環境に依存します。
さらに、対象店舗が限られることもあります。特に小規模店舗では、デジタル決済に対応していない場合があります。利用したいお店がデジタル商品券に対応していなければ、いくら還元率が高くても実際には使いにくくなります。
紙の商品券のメリット
紙の商品券のメリットは、何といっても使いやすさです。スマートフォン操作が不要で、会計時に券を渡すだけで利用できます。デジタル機器に不慣れな方でも安心して使えます。
また、家族に渡しやすい点もメリットです。たとえば、親が子どもに「これで買い物してきて」と渡す場合、紙の商品券の方が簡単です。デジタル商品券はアカウントに紐づいていることが多く、他人に渡しにくい場合があります。
さらに、紙の商品券は利用できる店舗が分かりやすい傾向があります。商店街や地域のお店では、店頭に「商品券使えます」と掲示されていることが多く、初めての人でも利用しやすいです。
紙の商品券のデメリット
紙の商品券のデメリットは、紛失や盗難のリスクがあることです。一度なくしてしまうと、再発行されないケースも多くあります。
また、お釣りが出ない場合があるため、使い方に工夫が必要です。1,000円券を使う場合は、なるべく1,000円以上の買い物に使わないと、端数分が無駄になることがあります。
さらに、財布の中でかさばることもあります。冊子型の商品券を何冊も持ち歩くのは面倒ですし、使い忘れの原因にもなります。有効期限がある商品券の場合、期限切れにも注意しなければなりません。
使い切りやすいのはどちらか
使い切りやすさで見ると、デジタル商品券の方が有利な場合が多いです。残高が見えること、1円単位で使える場合があること、利用履歴を確認できることから、計画的に使いやすいからです。
ただし、スマートフォン操作が苦手な方にとっては、紙の商品券の方が使い切りやすい場合もあります。いくら便利な仕組みでも、操作が面倒で使わなくなってしまえば意味がありません。
大切なのは、自分が普段から使いやすい形式を選ぶことです。
高齢者や家族利用なら紙の商品券も便利
高齢者や子どもを含む家族で利用する場合は、紙の商品券の方が便利なことがあります。特に、スマートフォンを持っていない方や、アプリ操作に不安がある方には紙の商品券が向いています。
また、家計管理の面でも、紙の商品券は「目に見えるお金」として扱いやすいです。食費用、日用品用などに分けて使えば、使いすぎ防止にもつながります。
一方で、スマートフォン決済に慣れている世帯であれば、デジタル商品券の方が管理しやすく、無駄なく使えるでしょう。
結局どちらがお得なのか
デジタル商品券と紙の商品券のどちらがお得かは、次のように考えると分かりやすいです。
まず、プレミアム率が高い方を選ぶのが基本です。同じ1万円を支払うなら、より多く使える方が金額的には得です。
次に、対象店舗を確認しましょう。よく使うスーパー、ドラッグストア、飲食店、商店街などで使えるかどうかが重要です。還元率が高くても、使いたいお店で使えなければ意味がありません。
最後に、自分が使い切れる形式かどうかを考えます。スマートフォン決済に慣れているならデジタル商品券、操作に不安があるなら紙の商品券が向いています。
まとめ
デジタル商品券は、残高管理がしやすく、端数まで無駄なく使いやすい点が魅力です。プレミアム率が紙の商品券より高く設定される場合もあり、スマートフォン操作に慣れている方には非常に便利です。
一方、紙の商品券は、誰でも使いやすく、家族に渡しやすい点が強みです。スマートフォンが不要で、直感的に利用できるため、高齢者やデジタル操作が苦手な方にも向いています。
結論として、スマートフォン決済に慣れていて、対象店舗で問題なく使えるならデジタル商品券の方がお得になりやすいです。一方で、操作のしやすさや家族での使いやすさを重視するなら、紙の商品券にも十分なメリットがあります。
商品券を選ぶときは、単に「デジタルか紙か」だけで判断するのではなく、プレミアム率、対象店舗、使い切りやすさ、有効期限を総合的に確認することが大切です。上手に選べば、日々の買い物をよりお得にすることができます。

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